バードウォッチングガイド

安全管理

バードウォッチングをするときに気をつけて欲しいのは、危険な動物や、危険な場所です。これらの知識は持ち合わせて、特に注意しましょう。

1. スズメバチ
スズメバチスズメバチ科には、キイロスズメバチ、オオスズメバチ、クロスズメバチやアシナガバチの仲間がいます。いずれも危険な生物です。ヘビ以上に警戒する必要があります。刺された場合は、激痛があり、赤く大きく膨れ、熱を持ちます。
生息場所は、オオスズメバチは樹洞、キイロスズメバチは軒下、橋の下などに巣をかけます。当然その近くは警戒してください。また、特に夏の終わりから秋口にかけては攻撃性が増します。
刺された時の応急手当は、まず刺された部位をつまみ、毒を搾り出すようにしてください。次に、ハチの毒は、水溶性ですので水でよく洗ってください。ハチに刺されたらアンモニアがよいといわれますが、ほとんど効果はありません。ハチの毒はアンモニア水には溶けません。下手にわからない薬をつけることにより、後の処置が難しくなる場合もありますので、とにかく水で洗い病院にいくことです。特に一度刺された経験がある方は、体内に抗体ができている可能性もあり、もし、アナフィラキシー・ショックになると30分以内に呼吸困難などの重篤な状態に陥りますので、非常に危険です。
対策としては、とにかく、ハチがいたら警戒する、払ったりしないでください。軒下やハチが出入りしているところには近づかないことです。また、服装にも気をつけて、黒色などの暗い服装はやめて、明るいいろの服装に心がけましょう。
2. 毒蛇
マムシマムシは、本州では最も恐れられている毒蛇ですが、実際はそれほど恐れるものではありません。しかし、噛まれた時に処置が遅れれば命を落とすことがあります。
マムシの毒は出血毒で噛まれるとすぐに痛みと腫れができます。2日後くらいに全身症状で死亡する場合と、10日前後で急性腎不全で死亡する場合に分かれます。ハブ(沖縄・奄美等)も毒蛇ですが、実はマムシの毒の方が強力です。ただ、量が少ないため被害が小さく済んでいます。
咬まれた時の応急手当は、まず落ち着いて安静にしてください。走ると毒が早く回ります。咬んだヘビを殺すことができれば直ちに殺してください。医師の診断の際に必要です。直ちに病院へ行ってください。血清はヘビにより異なります。したがって医師は、ヘビの種に応じた血清を投与する必要があるので、咬んだヘビがあれば有力な手がかりとなります。
対策としては、草むらなどでは必ず、長靴、長ズボンを着用し、生息していそうな場所に不用意に手などを突っ込まないようにしましょう。