バードウォッチングガイド
野鳥の識別ポイント
野鳥を見る準備ができたら、さあ、誰かを誘って近所の公園にでも出かけましょう。さあ、野鳥がいました。あれはなんという鳥だろう。一生懸命観たけど、図鑑を見てもわかりません。これは野鳥を見るときのポイントがずれているから、識別に失敗したのです。識別のポイントとは、
- 1. 全体の大きさ
- 基準は、4通りあります。それは、スズメ、ムクドリ、キジバト、ハシブトガラスの4種類です。この4種類はどこでも見ることができ、バーダーなら誰でも知っている鳥です。これを基本4種と呼びましょう。なにかわからないときは、「スズメより大きく、ムクドリより小さい。」と大きさを表現します。ですから、この4種類の大きさを確実に把握しておくことが大切です。
- 2. 全体的な特徴や色彩
- 背中が灰色とか、全体的に淡褐色で翼に白斑があったとか、真っ白だったとか、特に際立った色とかはポイントになります。また、トビに似ていたとか、ヒヨドリのようであるとかよく似た鳥を具体的に挙げると識別に有利になります。
- 3. 嘴の大きさや形、色
- 嘴の形や大きさは、鳥の食性に合わせて進化した結果です。ですから同じ科の野鳥は似たような特徴を持つことになりますので、識別に必要な情報となります。たとえば、スズメよりやや大きい程度の鳥であるヒタキ科の仲間とホオジロ科の鳥は明らかに嘴の形が異なります。ホオジロ科の鳥は主に種子を食べるので頑丈な嘴を持ち、ヒタキ科は昆虫を食べますのでキャッチしやすいように、細長い嘴を持っています。
以上の点に注意して野鳥を観察すれば、たいていの鳥は識別できます。
鳥の各部の名称
(財)愛媛県文化振興財団発行「あなたの出会った鳥、出会う鳥」より
野鳥の覚え方
基本4種を覚えたところで、上島町で見ることのできる基本種をおさえてみましょう。
- 身近に観察できる鳥:11種
- スズメ、カワラヒワ、メジロ、モズ、コゲラ、セグロセキレイ、ムクドリ、キジバト、トビ、ハシブトガラス、ヒヨドリ
- 季節によっては身近に観察できる鳥:4種
- ツバメ、ジョウビタキ、ツグミ、ハクセキレイ
- 三山など少し山地若しくは山沿いで観察できる鳥:6種
- ホオジロ、シジュウカラ、ヤマガラ、シロハラ(冬鳥)、キジ、ハシボソガラス
- 海沿いで観察できる鳥:6種
- コサギ、アオサギ、イソヒヨドリ、セグロカモメ、ウミネコ、ハヤブサ