野鳥図鑑

ハシボソガラス


観察時期:
留鳥
生息環境:
市街地・公園・農耕地・海岸・河原など
国内分布:
全国
類似種:
ハシブトガラスは嘴が太く、額が突き出ている。ワタリガラスはハシブトよりもさらに大きく、渡来数は少ない。ミヤマガラスは小さく、嘴の根元が灰色である。

行動・生態

採餌:
雑食性だが植物質と動物質が半々の割合である。
飛翔:
ふわふわと飛ぶ感じである。
鳴き声:
「ガアーガアー」
繁殖:
林・神社の森などで繁殖している。
出現月:
年中

観察状況

平地や山地に関係なくほぼ全域で観察される。繁殖期は群れを形成しないが、秋には大きな群れを観察する。いわゆる「ねぐら集合」というもので、一つの群れが200羽前後で数個の群れがある。これは本種の習性であり、秋に突然個体数が増加したものではない。もっとも近隣の島からねぐら集合しているので、弓削では急に増加したように見える。この習性は昔は「山の神の使い」が里に降りてくると比喩され、小正月にはカラスに餌を与え五穀豊穣を祈願した。これが「鳥勧請」の由来である。本来は山などの農耕地に棲むカラスである。市街地や高山などでは少ない。ハシブトガラスに比べて個体数は少ない。

識別ワンポイント

ガアーガアーと濁った声で鳴き、鳴くときは背中よりも下にお辞儀する仕草をする。額がなだらかである。